CLARITY法が遅れる:倫理をめぐる争い、DeFi開発者の防御盾、USDC利回りをめぐる論争

米上院はCLARITY Actの審議を先送りしており、本会議での採決日程もまだ設定していません。7月13日に議会が再開した後のごく短い期間が重要になります。可決を妨げている未解決の争点が3つ、なお残っているためです。 まず、倫理面。米国のOffice of Government Ethicsによる新たな開示(報道ベース)では、2025年のトランプ関連の暗号資産収入が約14億ドルにのぼるとされています。上院議員カーステン・ギリブランドが率いる民主党は、公職者の暗号資産保有に関して執行可能な利益相反の制限を求めています。共和党は、既存の倫理法で公職者はすでにカバーされており、現職大統領だけを特別扱いするのは違憲だと主張します。交渉案としては、開示を先に進める「disclosure-first」型の手法や、新たなルールを現職大統領の発効日から切り離すといった案が議論されています。 次に、DeFi開発者の保護(セクション604)。この法案は、特定の非カストディ(non-custodial)ソフトウェア開発者を、マネートランスミッター/Bank Secrecy Act(銀行秘密法)に伴う負担から免除(保護)する内容です。法執行機関の団体は、召喚状(subpoena)を出すための法的なターゲットが減り、「犯罪の抜け穴」につながり得ると警告しています。DeFiの支持者は、保護の範囲はより限定的だと反論しています。中間事業者が資金をコントロールしない場合の出版社(publisher)に焦点を当てており、カストディ型の関係者は引き続き規制対象のままだ、という主張です。 最後に、ステーブルコインの利回り。CLARITYは、プラットフォームがステーブルコイン報酬(yield/rewards)をユーザー側に「パススルー(転嫁)」できるかどうかを決める必要があります。報道では、CoinbaseのUSDC報酬は年間約13.5億ドル規模だと言われています。銀行側は、預金に似た形で、資本負担の軽い「利回り(yield)」として規制下の銀行業務を圧迫すると見ています。一方、暗号資産側は、報酬は実質的にマーケティング/手数料であり、パススルーの制限は活動を海外(オフショア)に追い込む可能性があると主張します。 CLARITY Actが上院を通過しても、バージョン間の調整(BankingとAgricultureの差異)や、衆議院の文言との整合など、さらに他に必要な法案との競合も残ります。
Neutral
ニュースは大部分が手続き的で、政策の定義に焦点が当たっています。CLARITY法はまだ本会議(フロア)での採決に向けて進んでおらず、最大の未解決論点は、倫理執行の範囲、セクション604におけるDeFi開発者向けシールドの境界、そしてステーブルコインのリワードをパススルーできるかどうかです。USDCに関しては、最終ルールをめぐる不確実性と、通過タイミングが遅れている事実が、即時かつ一方向のファンダメンタルな再評価(repricing)の確率を下げています。短期的には「USDC yield」という見出しをきっかけにヘッドライン主導のボラティリティが見られるかもしれませんが、中期的には市場がテキストのすり合わせ(reconciliation)の結果を待ってからポジションを取る可能性が高いでしょう。したがってUSDCの価格への想定インパクトは総じて中立で、イベント主導のノイズはあり得ます。